人はなぜ周りの目を気にするのか
日本人が周りの目を気にしすぎるとよく言われます。
家族や親友などの身近な人や全く見ず知らずの他人ではなく、その中間にいる他人(世間)に気を配る傾向があるそうです。
それは、昔は多くの人が同じ土地で生まれ、同じ土地で死ぬという社会であったため、同じ地域に住む人々との関係がとても重要な意味を持っていたからです。
そのため日本人は地元や地域の人の目を気にするようになり、恥ずかしくないように振る舞おうとし、人の目を気にするようになりました。
日本とアメリカの高校生に対して恥の意識について調査した結果、日本の高校生に目立って多かったのが、「他人と自分が違う」ということが恥と思うということでした。昔は多くの人が、付き合う人間関係が固定的で、同じ地域社会に生きていたため、こうした日本独自の恥の感情(文化)が生まれたと言われています。
恥ずかしいと思うのはどんな時かという調査で、日本人は「周りの人と違うから恥ずかしい」と思うのに対し、アメリカでは「親や先生から叱られて恥ずかしい」という答えが多かったという結果が出ています。
恥の意識というのは、その国の文化的、社会的背景が深く関係していたのですね。