自社株買い戦略
自社株買い
企業が自らの資金を使って、株式市場から過去に発行した自社の株を買い戻すこと。
・自社株買いをすると需給が一気に歪む。
・この発表があった時に一律に株価は上がる。 *上がらなかった例もある。
・その後は徐々に高い確率で元の値段に戻っていく。
・自社株の買い付け期間と発行株式総数に対して何%の自社株を買ったかを確認。
・発行株式総数に対して大きな買い付けがあれば、買って利益をとる。
・逆に勢いよく上昇したが割高になってしまった場合は、買い付け期間の終わりを狙って空売りを仕掛ける。(買い付け期間終了間際に株価は下がってくる)
*全体相場が悪い時は変動しないこともある。
※ 割高とは本来持っている価値に比べて価格が高いこと⇔割安
重要 : 誰かが発行済株式総数の5%以上を買ったら、必ず報告し開示しなければならないというルールがある。
例えばA社が過去に自社株買いをしていて既に5%以上もっていた場合、狙い目になる。なぜなら5%超えた場合、1%変動するごとに再度公表しなければいけないというルールがあるから。
つまり、発行株式総数に対して仮に10%まで買い付けるという発表だとすると、それが1%増えるごとに企業が発表してくれる。
ということは、いつ10%に近づくかというのは、今までの買い付け期間と株数から計算したら、「そろそろ10%が終わる」というのが分かってくる。
そのタイミングが近づいたときに効率的に売ることができれば、買い付けが終わった後に元の株価まで戻ったら、利益を取りやすい確率が高い!
空売りのタイミング
・買い付け終了日を逆算して終了間際に空売りを仕掛ける。
(これまでの買い付け期間と株数から計算)
・どのマーケット内で自社株を買い付けるかは要確認。
信託預託
信託銀行に自社株買いの資金を預託して、信託銀行の判断で自社株買いを実施してもらう。
(第三者にお金を預けて自社株を買うこと)
信託預託する理由
ある企業が自社の株を買い付けようと思ったときに、自分のところで証券会社に注文して買い付けていれば、インサイダー取引の問題が発生するため(そのように見られてしまうため)。
*信託預託したかどうかわからないときは、企業に電話して聞く。
- 本当に自社株買いをするつもりがあれば、企業は信託会社にお金を預ける。
信託会社は発行体に関係なく買い付けていくので、確実に株を買っていく。
だが、同じ市場買い付けであっても信託預託せず自社で買うという場合もある。そういった場合、本当に買い付けないことがある。
それを見抜く方法
・信託預託は買い付け期間が短く1~2カ月、長くても3カ月
・自社で買い付けるときは買い付け期間が長く1年など
自社株買いのポイントは信託預託したのかどうか
*トストネット買い付けになっているのに、自社株買いが発表されて「株価が動いてない」「発行株式総数に対して自社株買いの割合が高い(3%、4%)」からといって買ってしまうと、マーケット買い付けではないため、空振りする。(株価が上昇しない)。つまりトストネット買い付けの時は買ってはいけない。