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個人的な人生日記

日本の生産性が欧米に比べ低い理由を考えてみた

日本の生産性が低いと言われる理由を経営学の視点から考えた

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日本的経営は日本の大企業に特徴的な、三種の神器とされる終身雇用・年功賃金・企業別組合があり、1960年代までは欧米の労使関係研究者の間では、前近代的で家父長主義的な枠組みを引きずるもので、後進性の現れととらえられていました。

日本的経営はメリット・デメリットがあり、メリットは雇用を保障することで、従業員の心理的保障と、生涯訓練による生産性の向上、一貫した社員教育が可能になり、会社の理念とビジョンを共有しやすいこと、長期間の多面的な評価で、トップマネジメントを選別するのに効果的であるということなどがあります。

デメリットは、日本的経営では終身雇用を基本としているため、人材が流動的でなく、景気変動や需要変動に適応できなくなることや、同一企業への勤務年数が重視されるため、スキルが高くても若年層は成果に見合う報酬を受け取ることができないため、より評価される場を求めて転職してしまい、有能な人材が離社してしまう懸念もあります。

景気変動や需要変動への適応については、日本の工場では正規従業員の他に臨時工員を利用するなどしていますが、それにも良い面悪い面があるため、経営の判断に委ねられ、一概にこの方法が良いと言うこともできません。

また、実際に日本の工場の生産性はアメリカの50%もなく、多くは20%程度で、その他のサービス業などでも、日本の生産性は欧米と比べて低いです。

この原因は、日本企業が終身的であるために、規模と費用の点で固定した大きな労働力を維持しなければならないためであり、サービス業などに関しては、日本独自のサービスが手厚いなどの日本独自の文化や慣習があることも関係しているのではないかと思います。

今の日本の大企業では職能資格制度が導入され、賃金に連動した資格等級から職位を分離し、ある等級に昇格したからといって、昇進するとは限らないシステムになっています。

年功序列が良くないという意見を言う人がいますが、職能給の方が年齢給よりも基本給に大きく影響していますし、賃金が年齢とともに上昇するために、その上昇した人件費に見合ったパフォーマンスを従業員が求められるということを考えると、一概に良い悪いということができません。

表面だけを見て、主観的にならないように、事実を知った上で判断してくことが大切だと思います。